アットコスメはオワコンなのか?
おはようございます、fbiです。
大手メディアに大量の広告を投下して安心を作り出し、ブランドの価値を高めてきたコスメ業界。
その代表でもあるアットコスメについて思うところを少々書きます。
さて「アットコスメ」というサイトを知っていますか?
たぶん、女性なら90%くらいの人は「知っている」と答えるだろう質問ですね(笑)
ちなみに知らない人のために簡潔に説明すると、
“コスメ・美容の総合サイト@cosme(アットコスメ)は、クチコミや商品情報をランキングでチェックしたり、オリジナル商品の企画に参加できたり、スキンケアやメイクの疑問を質問できたり…誰にでも楽しく役に立つ日本最大のコスメ・美容の総合サイト”
とウキペディア先生が教えてくれました。
インターネットの普及により、広告業界のマーケティング手法が著しく変化して久しく、昨今はテレビなどメスメディアに多額を払って認知を高めるような、従来の手法は、効果が薄れ始めていると思う。
但し、“認知”という側面でみると、いまだにマスメディアは根強い影響力を持っている。
しかし、実際に購買まで繋がっているかというと、その割合は下がっていると思う。
ひと昔前に比べると、消費者は情報に多く接する事ができるので、インスタグラムなどのSNSや、ネット上の口コミを通じて購入する比率が増えてきているからだ。
化粧品とネットワークマーケティングで見たとき、欠かすことができないのが“CGM(消費者生成メディア)”の存在です。
なかでも、日本の化粧品業界を支えるCGMといえば、そう「アットコスメ」が真っ先に思い浮かぶ。
「アットコスメ」は、マスメディアに大量の資金を投入できない化粧品メーカーにとって、非常に助かる存在となっているからだ。
なぜか?
メーカーはアットコスメを通じて、サイト会員にサンプルを送ることができる。これによりサンプリングした会員からの意見(レビュー)を獲得するためなのだが、もちろん高評価もあれば、かなり手厳しい批判もある。
仮に1000本のサンプルや現品を配ったとしても、アンケートの回答率は2割ほどなのだが、ネット上での拡散力がないメーカーにとっては、重宝すべきデータであることは間違いない。
このように、CGMでの口コミなどから売れ筋商品が作られることも多いのだが、同様に問題も多い。
ステマは悪なのか?
一部のユーザーの中には、
「アットコスメは大量の現品(サンプリング)を送り、レビュアーに良い評価だけステルス書き込みをさせているのでは?」と、疑う人々も出てきている。
少し前にはやった芸能人やタレントなどを利用した「ステマ」と呼ばれる販促手法がそれにあたるのだが、果たして本当にそうなのだろうか?
わたし自身も、前職の化粧品メーカーでは、いわゆる「アットコスメ」のようなCGMを活用した販促を手掛けていたが、必ずしもそういう事ではないと思うからだ。
確かに“良い評価”が多いと嬉しいが、ほとんどの場合、「悪い評価」も同じくらいある。
悪い評価をされても、誰も関心が無いよりはよほど良い。
そういう環境があれば、開発担当や企画担当はもちろん、販売営業マンももっと良くしようと努力をする。
ドラックストアには、数千にも及ぶ商品が並び、ネットでは化粧品だけでも数万を超えるアイテムが検索される。
そういった棚の隅に隠れて見られもしない化粧品がごまんとある状況では、「アットコスメ」のようなCGMの存在はとてもありがたいのだ。
とはいえ、10代から20代前半などのネットネイティブ世代を中心に、「アットコスメ」を見ないという層も徐々に現れ始めている。
これは、やはりステマというネガティブフレーズがCGMにまとわりついているからだろう。
皮肉なことに、メディアが扇動した偏ったイメージがインフルエンサーを直撃し、「アットコスメ」というよりもサンプルを送ってレビューを書いてもらうという行動自体が、若い層にはネガティブなイメージとして映っているのだろう。
少しづつ限界を迎えようとしているマーケティング手法としてのCGMは、錯綜する化粧品業界にどのような影響を与えていくのだろうか。
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