メニュー価格設定
どうも、MI6です。
サロン様からご相談されるお悩みごととして「メニュー設定」に関するものが多いので、今回はそのお話をいたします。
独立してサロンをオープンする時や新たなブランドを導入してメニューを展開していこうとするタイミングで必ずご質問をいただくのが、「どれくらいの価格設定にしたらよいか」です。
京セラ・第二電電(現、KDDI)の創業者でもあり、JALの経営再建も指揮された日本を代表する経営者である稲盛和夫氏が企業経営を成功させるのに必要な項目を12個にまとめた稲盛経営12ヶ条の6ヶ条目にもある『値決めは経営』。
お客様が喜び、自社も儲かるポイントが一点であり、その価格設定をすることは経営をする上で非常に重要な要素です。
サロンにとってもどの技術サービスをどれくらいの価格に設定をするかというのは経営を大きく左右します。
基本的に価格設定をする際に参考にするのは3つです。
マーケティング用語で3Cと言われるフレームで見ていきましょう。
①自社(Campany)②競合(Competitor)③顧客(Customer)
まずは自社の状況を見ていきます。その為には技術コストを算出するところから始めます。
その技術で使う材料費が1回当たりどれくらいになるのかを計算します。
例えば、クレンジングを5,000円で仕入れていて、50人分くらい使えるのであれば、1回当たり100円です。このようにアイテム毎の1回当たりの金額を出し、使用アイテムを合計した金額が1回当たりの技術コストです。
次に技術を要する時間を算出します。
この際に考慮した方が良い点はお客様のお出迎えからお見送りまでのトータルの時間です。接客時間としても良いかもしれません。
上記2点を元に、技術コストを1,000円で接客時間を1時間とします。
仮にこのメニューだけを行うとして、月に何回行えるかを計算します。
1日8時間の営業で、月の営業日が25日とすれば、200人の技術が行なえます。但し、これは予約時間に全くの隙間が無い場合なので、稼働率という概念を加えます。
このケースで行くと200人に行なえたら稼働率100%です。繁忙期や繁盛店で稼働率は80%と言われているので、大体平均して60~70%の稼働率を目安とすると良いです。
そうなると200人×60%(0.6)=120人が月に技術が行なえる人数となります。
では120名の技術に入るとして、給料はいくらあると良いでしょうか?
そこでもう一つ取り入れた方が良い指標があります。
それは労働分配率です。労働分配率は簡単に言うと粗利(売上から原価を引いたもの)に対して、何パーセント人件費を占めるのかといった指標です。
業種、業態、企業規模にもよりますが、エステティックサロンで黒字経営をしている所で40%とされています。
例えば、20万円の給料であれば、労働分配率40%として、必要な粗利は50万円です。技術原価は1,000円×120名で12万円なので、必要粗利50万円と足すと62万円が20万円の給料に必要な売上です。120名で62万の売上なので一人当たり5,167円が適正価格となります。
但し、これはあくまでも自サロンの都合だけです。
値決めは経営と言われるようにお客様も喜び、自社も儲かる必要があります。
お客様が喜ぶポイントを探るには2つの方法があります。上記の通り、競合や顧客の状況を考えなければいけません。
競合は同じ地域での同業サロンが似たようなメニューでどのような価格を設定しているのかを調べましょう。
フリーペーパーや地域情報誌に掲載してある情報を元に他店の価格設定情報は比較的簡単に収集できます。
そして最後にお客様が求めていることを何かを見つけなければなりません。
一番効果的なのは直接お客様に聞くことですが、創業する場合で顧客がいない場合はなかなか難しいので推測する必要があります。
その推測する方法として、効果的なのが『どこに立っているか?』で書かさせていただいたポジショニングマップです。
自社の強みと競合の状況、お客様が求めているであろうポジションをポジショニングマップで考えます。
そうすると技術原価から割り出した設定価格を参考に最適な価格設定が取りやすくなるでしょう。
創業時や新たなメニューを作る際など、一度上記手順を参考に価格設定を考えてみてはいかがでしょうか?
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